2020/12/31

Look back at 2020

年末ですね。

いよいよ、2020年が終わります。

どんな一年でしたか?


未知のウイルスの流行により、世界中の誰もが同じ難題と向き合うことになった一年でしたね。

来年もきっと戦うことになりますね。

来年が、今年と違うことは「ウイルスと戦いながらも生きていく」という覚悟があるということ。

それはとても強力な免疫力なのだと、ボクは思います。



常にライブしているCalmeraも、今年はカウントダウンライブもお休みさせてもらいました。

数年ぶりの年末年始ど真ん中の休みです。

それが僕にとって今年の”新しい様式”というものなのかも知れません。


昨日は、Calmeraの年末挨拶を打ったり、友人のお店の手伝いをしたり、今年一緒にものを作り始めた友人と労いあったり、年末らしいことをしました。

今日は部屋の片付けです。


振り返れば、ライブの数がすこく少なくて。

オンラインで発信する音楽が増え、ライブ配信がスタンダードになり。

ライブハウスのありがたみを再確認し、誰かのために音楽を演奏できないか?できているか?という自分への問いかけが増えました。


改めて、仕事のありがたみを知りました。

友人の大切さを知りました。

日常の退屈さすら、愛おしくも感じます。


どんなに世の中が大きく変わろうとしても、人の幸せというものは素朴なところに落ちていて、それを拾い集めるだけでも十分なのかもしれないと気付かされました。


散々な一年だっかもしれない。忘れたいことの多い一年だったかもしれない。

でもきっと新しく見つけたこと、再発見したことがあった年でもある。

それは忘れないでいよう。


今年考えたことは、これからの自分の鍵になる。

僕はそう思う一年だったと思えます。


それが「ウイルスと戦いながらも生きていく」という覚悟なのかなと思います。



忘れないでいましょうね。

今年悩んだこと、考えたこと、戦ったこと、諦めたこと。


経験を大切にして前に進む世界中の人たちが、素朴な幸せを感じられる2021年でありますように。



それでは健やかに良いお年を。また明日。


-今年の映像作品-

Calmera / Don’t stop the melody


UtanoU / うたの湯


-今年の写真-




















2020/05/03

うつけもの

今日も部屋を通り過ぎていく風が気持ちいいです。


窓を開けている間は、苦情がないように積極的に音楽的なことをしなくて。

でも天気がいいと風が気持ちいいから閉めたくなくて、ずっと空けている。

だから音楽的なことをちょっと横において、別のことをしていることが多いです。



たぶん、この人生では後にも先にもないのじゃないかなと思うくらいに、丁寧に日常を過ごしています。

正直なところ、今までの生活が無駄に溢れていたようにも思います。


コンビニ飯は早いし、バラエティ豊か思ったときに食べられる。

お茶も紙パックでいい。ペットボトルは飲みたい分だけで丁度いい。

そんなに使わないキッチンは最低限の調味料でよいし、冷蔵庫の中はビールと炭酸だけだったし。

部屋は少々汚くても困らなかったし、必要なものがパッと手に取れればそれでよかった。


全部ひっくり返りました。


それと同時に、コンビニ飯のすばらしさを改めて感じられるし、食材で溢れた冷蔵庫は美味しい期限が気になって仕方がない。

無駄に掃除機をかけたくなってしまうし、もっと隅々まで片付けしたほうがいいじゃないかと思って、引っ越しできるくらいものを並び替えてしまいそう。どこかで踏みとどまりました。


そんなにきれいにならないでおこうと。笑


料理は楽しいがたまにはサボるし、掃除機もそんなにかけない。

お水もこぼすし、白いTシャツに醤油もこぼす。

そんなくだらないミスをする自分を許してやろうと。


いまストイックになりすぎると、つまらない人間になるような気がしました。

エラーを起こしてしまうのが人間の可愛さだ。

自分に甘い部分も丁寧に受け入れてあげよう。


そんなことを思いながら、夜中にカップラーメンの封を切るのでした。




さて、今日は「うつけもの」をまとめました。

甘い自分も、甘い他人も、しょうがないやつだなと笑ってしまう。

それはなんとも優しい愛情があってのことなのですよね。

自分や家族、知人や友人はもちろんのこと、世の中の自分とは違う考えの人達にも、おおらかな気持ちで笑って受け止めることが出来たなら、いまよりちょっとだけ楽しい世界になるような気がしませんか。

ピリピリしないで、色んなこと許してみたらどうですかね?っていう、そんな歌です。


それでは、はりきってどうぞ!

うつけもの

作詞作曲 宮本敦

好きな話に波乗り 苦手な話はさておき
楽しいことだけ漁夫の利 上手なお調子者

落ち込んだら 一人旅  有給休暇で ぶらり旅
日常は 隅においやり 自由気ままで いいじゃない 

愛嬌なのか妥協なのか そんな君を憎めやしない
そのまま笑って そのままふざけて ありのままで笑わせて

カモン ばかもん うつけもの 快楽主義者の うつけもの
陽気な 笑いがおこるなら そのままでいいじゃない 


間違ってても気にしない 忘れ物は気がつかない
人生ムダにするほどじゃないから そんな事気にしない  

君は天才のすぐ隣 絵のかけないサルバドール・ダリ
陽気でみんなが集まり ふしぎと人気者
 
才能なのか 無能なのか そんな君は嫌われない
そのまま笑って そのままふざけて ありのままで笑わせて 

カモン ばかもん うつけもの 快楽主義者の うつけもの
陽気な 笑いがおこるなら そのままでいいじゃない keep on

カモン ばかもん うつけもの 無謀で 無邪気な うつけもの
誰かが 笑って福が来る それだけでいいじゃない 人生楽しいじゃない

2020/05/01

サクラウイスキー

サクラもすっかり若緑色に変わりましたね。
今日も東京はいい天気です。

カルメラのライブを自粛して2ヶ月。
なんともおだやかな日常が続きます。
ぼくたち旅芸人だったもので、本来の日常は動き回っていることなんですね。
おだやかな日常はとても貴重だったんです。
すっかり逆転してしまいましたね。

最近、ライブで支えてくれるスタッフさんやイベンターさんと、SNSで連絡とったりして。
ライブを再開したときには、毎回ステージで泣きながら弾いてるかも。なんて話をしています。
ステージもスタッフさんも、お客さんまでも。
ライブの心地よさに泣きながら楽しんでいるのを想像したら、バカバカしくて楽しみで仕方がない。
会えるのが楽しみですね。


さて、3月の頭にSoundcloudに上げた弾き語りの曲たちを、歌詞を見ながら聴けるようにまとめていきます。

今日はサクラウイスキーです。

春の曲って出会いや別れが多い中で、出会いもしないし別れもしないサクラの曲を書こうと思ったのがこの曲です。
大人になると卒業とか就職とか、人生の分岐点のようなものって減ってくるじゃないですか。
学生の時代より、大きな変化は減ってくる。

何も変わらないようにゆっくりと季節がめぐるようになる。
それは寂しくもあり、力強い人生の深みのようでもあります。
春になると、何度も咲いては散っていくサクラを見ながら、自分の重ねた時間と心を見つめて。
そしたらまたゆっくりと先に進む。たとえ実りがないとしても、また次の春を待つ。いつか自分が枯れ木になるまで。
なんてね。

そんな曲です。
夕暮れや一日の終りに聴いてみて下さい。

サクラウイスキー

作詞作曲 宮本敦

いつの間にか時を重ねて 記憶は琥珀色に にじんで溶けていく
染みだした思い出は じわりじわり ゆっくりと日々に馴染んでいく

代わり映えのない毎日が 色あせたとしても

さくら さくら さくらは春を待つ
あの頃の 懐かしい気持ちが また芽吹く

淡く 甘く さくらは彩る
今年も 心の水面に 花びらを添える


喜びと悲しみはいつか 風がさらい 揺れない思いだけを 今は頼りにしている
暮れていく空を眺めて 胸にそっと手を当てる 冷え始めた情熱も 持て余している
 
まためぐる季節は 新しく心に色を添える

さくら さくら さくらは散っていく
たとえ 実りがなくても 花を咲かせ

ひらり ひらり さくらは彩る
心の水面を揺らして 花びらを添える

さくら さくら さくらは散っていく...


2019/12/20

おふろ

12/18のUtanoU 〜あつし誕生日の湯〜にて、メンバーに「歌詞が良いから、お客さんにも見てもらいたい」といってもらい、アップしますと約束したので。

とはいえ、長い文章を残す場所はここしかないなと、久々にBloggerにアクセスしました。
そしてsoundcloudは6年ぶりにログイン。笑

この音源は、数年前にデモ音源として自宅にてiphoneで簡易に録ったもの。
とても音はチープなもので、伴奏も数箇所違うハーモニーで申し訳ないですが、それでも曲と歌詞はセットで感じていただきたく。

なお、写真は12/7に大阪で行ったパークサイドグリル 壽でのもの。
衣装も作ってくださった塚田さんに撮っていただきました。


おふろ
作詞・作曲 宮本敦


カラスも泣き止んだ 夕暮れと夜の隙間に
太陽が落ち込んで 心も浮かばない

鏡の中に写ったのは 疲れ顔のサラリーマン
憧れた大人には まだまだほど遠い

ぐにゃりと凹んだ気持ちに 温かいお湯を注いで
固まった心と肩を 湯船で温めよう

流せ 流してしまえ かいた汗とともに
恥とプライドも 泡になって消えた
明日 明日になれば また新しいあなたになれるから
今日の疲れとさよなら


傘もささずに歩く デートの帰り道
雨粒が散っていく 音しか聞こえない

想いを伝えても 届かない愛もある
恋の終わりはいつも 世界の終わりのよう

ぽっかり空いた心に 温かいお湯を入れて
冷えた身体とともに 湯船で温まろう

流そう 流してしまおう こぼれた涙と悲しみも
空っぽにするほど 君はきれいだから
明日 明日になれば また新しい笑顔になるように
心も洗い流そう


肩にのしかかる疲れは 努力の重みさ
剥がれた心は 焦げたニオイがするもんさ
人はみな いつまでも きれいなままじゃいられないのさ
生きるとは 汚れることだから 


流せ 流してしまえ かいた汗とともに
恥とプライドも 泡になって消えた
明日 明日になれば また新しいあなたになれるから oh
流せ 流してしまえ また新しい笑顔になるように

今日の疲れとさよなら

心も洗い流そう




生きてると辛いことはいっぱいある。
それでも人は生きていく。
また明日が来る。
そして、その前に風呂に入る。

風呂を愛する人達にも、風呂にこだわりのなかった人たちにも、聴いてもらえたら幸せです。

2019/05/14

Singin’n for your smile

数年ぶりにここを更新します。
SNSの更新など、色んなサービスに自分の日々を散らして行くたびに、言葉を長く綴る機会が減ってきました。

「文章にするなら歌詞にすべきか?」とか、
「文字よりも音で伝えるべきか?」とか、
伝え方を考え悩むうち、本来伝えたかった言葉は風に吹かれて飛んでいってしまう。

思った事を、どんなカタチであれ、どこかに発信して残しておく事が大事なのかもしれないなと思い、書き残して行こうと思います。


さて、昨日。
Calmeraは、初ライブをしてから13年が経ちました。
長く応援してくださる方も、最近知ってくださった方も、本当にありがとうございます。
皆さまのおかげです。

 8枚目のアルバム"The Party "に収録された「Singinn for your smile
この曲はタイトルの通り、僕らのステージから見てきたお客さんへの感謝とも言うべき曲です。


とある料理を作るのが好きな男が、作る楽しみから料理人になり、おいしい料理作りに没頭した。
あらゆる食材を学び、あの技この技を習得した。

そして、あるとき男は、お客さんが美味しそうに食べる顔に夢中になっていく。
仕事帰りの疲れたサラリーマンか、愛が生まれる前のカップルか、仲睦まじい老夫婦か。
それぞれの人生のその瞬間、幸せだと思える料理を出すこと。
それがおいしい料理なんだと思うようになる。
彼は今日も、オープンキッチンから、お客さんとしゃべり、顔を見ながら、一人一人の心に響くような料理を作るのでした。


音楽家って、店舗を持たない料理人のようなものだなと思うのです。

音聴いて喜んでくれる。
笑顔になってくれる。
リラックスしてくれる。
ライブを見てはしゃいでくれる。

そんなお客さんがいるから、僕らもまた心を込めて音楽を届けに行こうと思う。

お客さんの顔を直接見られる仕事で良かったなぁと心から思います。


Singinn for your smile」はそんな想いが芽生え始めたバンドが作った曲です。
そして、あの頃から何度も何度も演奏して、感じながら演奏してる曲です。


それでね、
最近、僕はお客さんとスタッフの笑顔を見るようにしているのですね。
側で一緒に作ってくれるスタッフが楽しそうである事って一つのバロメーターのように感じていまして。

おかげさまで、昔はメンバーだけで回っていたツアーも、マネージャーや音響さん、照明さん、イベンターさん、バイトさんまで。
色んな人達と仕事出来るようになりました。

その人達も楽しんでいるかな?って思うのです。

僕らより大変なこともいっぱいあると思うんです。
それでも、今日はいい仕事したなと思ってくれるように、僕らができる事はなんだろうなぁと。

お客さんを楽しませる事も、良いライブをする事も、当然の課題で。
それ以上に、出来ることって何かなぁと。

そこまで考えなくても良いのかもしれない。
けど考えるから面白くなる様な気がするのですね。

だからね、
僕の中の「Singinn for your smile」は今、スタッフチームに向けられています。笑

視点が、お客さんを通って、スタッフに戻ってきて。何度も堂々巡りして、今はそんな視点です。

もしくは、まだ僕らと出会ったことない顔も知らない誰かに。

僕にとっては、僕以外の誰かが笑ってる事が嬉しい。それが知らない誰かでも良い。それも面白いじゃない。不思議なことで、僕は楽しい。

つまりは、僕が楽しいからSinginn for your smileという事なんですけどね。


そうやって、見えるところから、見えない向こうの向こう、果ての誰かが笑ってくれるよう、楽器を弾き、時には歌う。時にはふざける。

それがエンタメジャズというかたちなんだと、13年経って改めて思ったりしたのでした。