2016/12/21

渚のリビエラとTHE PARTY!

けして誕生日の更新に向けて、ならしているわけではありませんよ。
なんなら、シンギンまで行って誕生日を迎えるつもりが間に合わなかったです。笑


ただ、結果的に誕生日に向けて更新する事になったのは、12月にカルメラの新譜がリリースしたからです。

THE PARTY!



前回の記事でも触れた10周年の今年。
REAL KICKSに続き、2枚連続リリースになりました。

REAL KICKS


この2作品の見せ方は、まるで真逆の様です。
RIAL KICKSの「犬、逃げた。-ver.2.0-」や「NO CHASER」のようにクールでかっこいい曲をピックアップしたのに対して、THE PARTY!は「乾杯ブギウギ」や「Flight from SHIBUYA City」など、明るい曲をピックアップした作品になりました。
シブヤはかっこいい曲ですし、もちろん、Logical Fallacy、甲州街道は今日も雨、The Theme for Reckless Dudesなど、クールでかっこいい曲は少なくないアルバム。

それでも明るいムードのアルバムになったのは、タイトルもあるけど、バンド内の空気感を曲にアウトプットしようとした僕の仕業でもあります。



今作品を作るにあたって、予感がしたんです。
ゴウシ君もパクちゃんもクールでかっこいい良い作品をもって来るだろうと。
予感というか、信頼ですかね。
だから、僕はクールな曲は一曲も用意しませんでした。


僕が「乾杯ブギウギ」をメンバーにもって行く前、このニューアルバムを作る事になって、1番はじめに持ち込まれた曲。
それが「渚のリビエラ」です。

◼︎渚のリビエラ
海を見たくなって江ノ島から江ノ電に乗った時、車窓から見える海辺の景色がとても素晴らしいもので心に残り、その時の高揚感が曲を作るきっかけになった。
水辺で気持ち良さそうに遊ぶ人達の姿を見て、水辺ではしゃぐ女の子の無邪気さを表現したいと思い、明るくころころと表情を変える曲にした。
この曲を聴いて、日常から抜け出して海へトリップする様な晴れ晴れとした気持ちになって貰いたい。


新しい作品を出すにあたって、1番はじめにバンドで作る曲としては攻めた曲を持っていこうと思ったものです。

僕が作る曲のシリーズ感でいうと、6thアルバム「ゴールデンバラエティー」のThe beginning of~や、7th「REAL KICKS」のFly overに続くポップ色の強い楽曲です。


この曲、メンバーにイマイチって言われると思ってたんですよ。笑
カルメラの提案するポップさとは少し角度が違うアプローチをしたからです。
しかしそれを楽しんで"らしさ"に吸収出来るメンバーでもあるので、ひとつの賭けで持っていきました。
一曲目から、さっそくの僕の無茶振り。
それをとても良い曲にまとめるカルメラのメンバーは、演奏力だけじゃなくて理解力やイメージ力もしっかりしているのです。


さて、カルメラの曲は、メロディーがはっきりしている事を重要視しているので、リズムに変化をもたせすぎると邪魔になりがちなんですね。
僕はそこをいかにポップにリズム遊び出来るか考えました。


リズムは変化しつつもポップな曲にまとめているバンドの代表がビートルズです。
ビートルズって聴きやすいのに、クセが強いんですよね。そのクセがもはやスタンダードだから素晴らしい。
歌い回しによってリズムは変化するし、王道から外れた構成の曲も多々ある。
拍子が変わる事が特別な事ではないように自然に曲が進んでいく。程よく心に響く。


僕らもそうやってメロディーを大事にしつつ自然にリズムチェンジ出来たら、もっと自由になるのに。。と考えながら曲を作りました。


そして、リズム遊びをするために入れた要素が、"無邪気さ"でした。
リズムに対してずいぶん抽象的なものですけども。


例えば、子供のようにころころと気分が変わったり、テーマパークに行って色んな世界観やキャラクターや乗り物に移り気になったり、楽しい気持ちって、色んなカタチにどんどん変化していくと思うんです。

ライブハウスの後ろの方で腕組みしながら見てる人も、心のどこかで前ではしゃいで見たい願望があったり、1番前ではしゃいで楽しむ人も、後ろでゆっくり見たい時があったり。

人の気持ちって表には出さないけど、数分数秒でころころ変わるものじゃないですか。
どんな人も、常に一定ではないと思うんです。

一定のリズムで感じられる音楽の気持ち良さがあるのなら、リズムが変化する".自由で無邪気な気持ち良さ"もきっとあるんじゃないかなと思ったんです。


大人になって知識が増えれば増えるほど、気持ちを抑えたり、コントロール出来るようになっていきますが、「楽しい」「嬉しい」といった子供の様に無邪気な気持ちを、イントロか緩やかにゆっくりと紐解いていく曲に仕上がったと思ってます。


ちなみに、"渚"も"リビエラ"も意味は同じ様なもの。
「渚の〇〇」なんて曲や、「〇〇のリビエラ」といった聞いた事ありそうな曲の、響きが良く意味あり気なタイトル感を、あえて意味をぶつけて中和して無意味にしました。笑

もし意味を調べたり考えたりした時、答えのないタイトルにしようと思いました。

でも、そのどちらかを人の名前として捉えた時、表情の違う人物(女性の名前)がイメージ出来たり、ギタリストが書いた曲なのでリビエラってギターを想像したり、複数の捉え方が出来るようにもしています。

発想の転換や想像力次第で、聴き方や感じ方、捉え方は変わるもの。
聴くタイミングや気分で、心に残るメロディーも変わるもの。

乾杯ブギウギやsingin'の様にイメージを共有させず、とにかく自由に、無邪気に聞いてもらえるように。
作者のそんな想いがこもっているとかいないとか。。笑


この曲のプロトタイプ完成を気に、バンドの陽のパワーを引っ張り出すと決め、乾杯ブギウギとSingin' For Your Smileの元曲を持ち込みます。


乾杯ブギウギについては前の記事、Singin' For Your Smileについては次回の記事をチェックして下さいね。

というわけで、次回はSingin' For Your Smileと、僕がTHE PARTY!に込めた想いを綴りたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿